はじめまして。megyoroです。整備士でも何でもなく、メカにも全然詳しくない普通のおっさんが、車検を自分で通してみました。今回はクルマ編。
車検は、受検のための整備記録簿に沿って整備をし、整備の目途が立ったらインターネット予約システムで予約、当日の検査場で受付をして、いざ受検、で全てです。実際におっさんが自分でやった流れや注意したいところなどを書きました。
今回車検を通したのは、平成18年式のハイエースです。相当に古い車ですが、どこも故障することなくガンガン走ってます。さすが、世界のハイエースです。
車検を自分で通してみようかなとお考えの方に、素人の私が実際に車検を通してみて、難しいと感じたところ、意外に簡単だなと思ったところをお伝えします。
ユーザー車検では、一番気になるのが費用ですよね。自賠責、重量税は法定費用なので必須です。車検の手数料は、実費2,200円です。うまくいけば、2,200円で車検が通る(当然に法定費用は別途かかります)ということです。費用の詳細は後に説明します。(ちなみに、毎年車検のクルマですが、44,120円で全ての費用です。)
このページでは大まかな流れや項目を簡単に説明しています。それぞれ、リンクのページで詳細を説明していますので参考にして下さい。
プロの方、メカの知識がある方にとってみれば、「なんじゃ、そんなこと」と感じるかもしれませんが、全くの素人の私のような者が行った手順なので、素人の方の参考となれば幸いと思っています。
大まかな流れ
車検の大まかな流れは以下の通りです。
なお、この記事は、愛知県にある小牧自動車検査場での受検体験を記載しています。記事の中に出てくる窓口番号、コース番号は検査場によって違いがあると思います。
それでは以下に私が実際に行ったことを書きます。別ページで詳細説明もしています。リンク貼ってありますので参考として下さい。
車検場の見学 受検の心構え
まずは見学ですね。車検場なんて行ったことがなかったのですが、まずはどこにあって、どんな雰囲気なのかを味わってみました。道すがら、行ってみるのもいいですよ。
見学ついでに書類収集です。そして、肝心の費用、心構えについてです。
検査場では意外にみんな親切です(失礼ですよね、あはは)。挨拶とユーザーである旨の申告が大切と感じました。
見学
自動車検査場って、どんなところ?っと思って、まずは見学に行きました。正確には「自動車検査登録事務所」って言うようです。
私の住む愛知県には、検査場が4つあります。居住地に一番近い「小牧自動車検査場」では、大きく、事務棟と検査コースの二つに分かれています。
検査コースには、見学者用に見やすく受検者の邪魔にならないところに見学者用のスペースが設けてあります。
なお、写真撮影は受検中はもちろん、見学中も禁止なので出来ません。本文中にも写真が無くて説明が不十分なところも多々あると思いますが、お許しください。
事務棟では色々な窓口がありますが、自賠責に加入する窓口、重量税を収める窓口、本日の検査を受付する窓口、すべての検査が終了して事務的に書類を提出する窓口、この4つの窓口がユーザー車検で訪れる窓口です。
見学ついでに書類収集
収集する書類は上記4種類です。それぞれ記載方法は下に記載してあります。何枚でもタダですが、まぁ、3,4枚あれば失敗含めて十分です。
「点検整備記録簿」だけは別のところにあって、有料(10円)でした。原本がパウチされていたので、それを直近にあるコピー機(有料)でコピーしました。
ネットで検索するとダウンロードできるようなのでそれを利用するのもいいかと思います。
最近では、検査場の機械で車検証のQRコードをかざすと印字されて出てくるようです。おっさんは使いませんでしたが、次回はチャレンジしてみたいと思います。
費用
ユーザー車検では、事前の整備にかかった費用を除けば法定費用のみです。
私のクルマは普通貨物自動車、いわゆる毎年車検の1ナンバーです。なので費用はすべて1年分となります。自賠責保険12カ月で19,120円、 重量税22,800円、検査手数料2,200円で、合計44,120円でした。
法定費用を除けば、2,200円で車検が通るってことです。
ユーザー車検をするのか、専門の業者に依頼するのかを費用のみの考えで判断することはできませんが、少なくとも業者に依頼すれば代行費用が余分にかかるのは間違いないことと思います。
心構え
車検は「自動車検査独立法人」っていう独立法人が実施しており、昔はぶっきらぼうで素人が手を出すところではなかったようですが今は非常に親切丁寧です。ユーザー車検相談の窓口もあります。
窓口の人は皆親切です。各窓口では必ず「ユーザーです」と一言申し出ましょう。皆がなにかと助けてくれます。検査受付のための書類提出する4番窓口では必すユーザーであることを申し出ることです。各書類に朱色で「ユーザー」と押印してくれます。これを検査官が見ますので必ず申し出ましょう。
検査コースに並んで、いざ自分の順番が来た時にも、検査官に「おはようございます。ユーザーです。よろしくお願いします。」と挨拶しました。「補助員つけますか?」と検査コースを一緒について回ってくれる補助員をつけるかどうかを聞いてくれます。
補助員はタダなので、是非つけてもらいましょう。これは心強いです。親切丁寧に各検査をすべて指導してくれます。しかしながら今回は補助員なしです。補助員が別対応中だったこともあり、「補助員つけますか?」とは聞いてくれませんでした。
でも、心配はいりません。補助員がなくても、最初の挨拶で「ユーザー」とわかっているので、マルチ検査の前まで検査官がついてきてくれました。ほんと、親切です。
検査場はプロフェッショナルが沢山いて、窓口の人と気さくに話をしているので気後れしがちですが、皆、人のことなど見ていません。なんも心配ないです。が準備不足はいけません。自分なりの万全を期して「まずは、やってみよう」とダメ元感で検査に挑みました。
事前準備
車検に挑む事前の準備です。まずは点検整備です。一通りの点検整備が終わったら車検の予約をします。そして書類を整えます。
私は、車検を受ける予定の日から3週間くらい前から徐々に点検整備をしていき、概ね整備終了の目途が立った頃に受検する日を予約しました。
予約をしたら書類作成です。書類は簡単ですので雛形に沿って丁寧に記載しましょう。
あとは検査当日を待ちます。前日にも、ちょっとした点検、洗車も怠りなく、、、、
点検・整備
点検整備は、「点検整備記録簿」に沿ってやりました。とはいっても素人の私にすべての項目を点検整備するのは不可能なことです。ネット等で調べたりしながら、できる範囲で点検整備をして、正直に、点検整備ができた項目のみにチェックを入れました。
車検は自己責任です。点検整備不足で車両が故障したり、事故に繋がったとしても、それは車検のせいではありません。車検は最低限の車両維持検査ということのようです。
ちなみに、点検整備記録簿はなくても車検の合否に関係ないようです。「後整備」なるものがあるようで、車検合格後に整備してもOKとのことです。
点検整備記録簿に準じた点検整備
私が実際に整備した項目にチェックをして、これを提出しました
各整備については、下記の「車検を自分で通す方法。車検に必要な整備。メカに弱いおっさんでも出来た。(クルマ編)」を見てください。素人なりの整備ですが、参考になるかと、、
その他の点検整備
その他にも、点検整備記録に出てこない整備、例えば、ミラーの破損、ヘッドライト等灯火類の点検等を実施しました。上リンクでも紹介していますので参考として下さい。
予約
車検は、ネット予約制です。自動車検査インターネット予約システムで全国の検査場の予約ができます。
1日4ラウンド(午前2回、午後2回)です。時間は検査場により違うと思いますが、第1ラウンドはどこも午前9時頃からです。年寄は朝一です。第1ラウンドを予約しました。
というのは、検査でもし不合格となったら、検査場付近で営業しているテスター工場等で調整して再検査を受けなければなりません。当日なら、再検査2度(初回の検査を含めて3回の検査まで)は料金がかかりません。ですので、不合格が出てしまった時のことも考えて、特に素人のユーザー車検は第1ラウンドがベストと思います。
予約は2週間先までしか予約できません。素人の私は、点検整備に時間を要すると考え、まずは点検整備をしました。点検整備を終えるか、整備完了にある程度目途がたってから予約が良いと思います。私は点検整備を終えてから予約しました。
予約方法の詳細等につきましては、下記リンク先を参照してください。
予約はキャンセルもできますが、絶対にすっぽかしはしないように。今後、ユーザー車検が受けられなくなるかも、、、、、です
書類作成
作成する書類は4枚です。他に3枚の書類を用意して、車検に必要な書類7枚を準備します。
以下4枚の書類を作成します。見学に行ったときに収集した4枚の書類です
他に用意する3枚の書類です。
この3枚は用意する書類です。作成の必要はないです。
書類の作成等につきましては、下記リンク先を参照してください。
前日準備
いよいよ、明日に車検が迫った日、ひとまず洗車ですね。天候とにらめっこ(雨でも車検はしなければなりません。とほほ、、、です)して、水をぶっかけての洗車ではなく、丁寧に拭き取り洗車をしました。高圧洗浄などはもってのほかです。よからぬ箇所に水が入り込んで電気系統をやられかねません。
拭き取り洗車をしながら、染み出した油等があれば綺麗にします。検査場の検査官も人間ですので、好印象を保つべく、綺麗にしておくに越したことはありません。タイヤにもワックスかけて黒光り状態にしました。
あとは、これまでにも実施した灯火類の再点検です。ライト、ウインカー、テールランプ、ナンバー灯、ホーン、ワイパー、ウォッシャー液、等々ですね。バッテリーもエンジンがかかりにくかったりすることのないように点検です。
受検当日
いよいよ車検当日です。第1ラウンドを予約してあります。第1ラウンドは午前9時からですが、その前に各窓口で手続きをして、受付をしなければなりません。車検そのものは午前9時開始ですが、受付等は午前8時45分から始まっていますので、渋滞等に巻き込まれないように午前8時45分までには検査場に入りましょう。
当日、検査前に手続きしなければならない窓口は、自賠責加入窓口、重量税等諸費用にかかる印紙購入窓口、検査受付窓口、の3つです。
自賠責加入
上にある車検場事務棟の写真右側にある白っぽい建物で、自賠責の購入をしたり、重量税の支払い等の事務を行います。まずは、右建物に入ります。(中で繋がってます。当たり前ですね)
当日、まずは自賠責に加入しなければなりません。私が受検した小牧車検場では6番窓口が自賠責の窓口です。
ここでも「ユーザーです」と言いました。各窓口では必ず、受付書類を出すときに「ユーザーです」と言うと、何かと助けてくれます。
重量税納付等
自賠責に加入したら、隣にあります「重量税納付」の窓口です。ここでも当然「ユーザーです」と言いましょう。ここでは、重量税の他に、検査登録印紙、検査証紙を購入しなければなりません。
「ユーザーです」と言うと、車検証で重量税を確認してくれます。
重量税納付書には、重量税の金額が不明の場合は記載せずに提出すると、記入してくれます。とっても親切です。
証紙等を貼るところも、窓口の方が親切に教えてくれます。
迷うことなど何もありません。素人はどこに印紙を貼り付けるのかさえもわかっていないので、ほんとに助かりました。やはり「ユーザーです」って言いましょう。
検査受付
重量税の納付が終了して、印紙、証紙を貼り付けたら、事務棟の左側の茶色い建物に行きます。私が受検した小牧車検場では、車検受付の窓口は4番窓口なので、そこに書類持って並びます。
受付窓口の人が一通り書類を点検してくれます。記載漏れ等があっても、「ユーザーです」の一言で、結構、書いてくれたりもします。もちろん、特に自分にしかわからないことは書き漏らしのないようにしましょう。
受検当日受検前の手続等の詳細は、下記リンク先を参照してください。
さぁ、点検済みの書類を受け取ったら、受検コースへとクルマを走らせます。ちなみに、検査場内はバイクならノーヘルでもいいっすよーー。
いざ受検(検査コースへ)
検査コースへ行くと、たくさんの車が並んでいます。ユーザー車検はマルチテスターのコースに並びましょう。
写真にあるとおり、2コース、3コースがマルチテスターのコースです。どちらでもいいです。
混雑しているように見えますが、予約制ですので時間内におわる台数しかいません。
慌てずに並びましょう。
検査コースに入る前に
検査コースに入る前にここで灯火類等の検査です。
なにやら下のほうまで見てます。何を点検しているかの全てはわかりません。
4番窓口で受け取った書類を検査官に渡して、検査の開始です。検査官の指示に従ってエンジンをかけたり、ウィンカー、ヘッドライト、ブレーキ灯、ホーン等を操作します。指示に従うのみですので、何も考えることはありません。
車台番号とか、マフラー音とかも確認します。
メーターパネルにある、エンジンのようなマークを点検していました。昨年10月より車検時に「OBDの点検」をするようになりましたが、その関係でしょうか?
下記「車載式故障診断装置を活用した自動車検査手法のあり方について(最終報告書)」に書いてありますが、じつは私も詳しくは??です。
一通りの検査官による目視検査が終了すると「補助員付けましょうか?」と聞いてくれますので、「はい、よろしくお願いいたします」と。是非つけてもらいましょう。
ですが、今回は補助員の方が他の車両を見ていたのか、補助員は付けてもらえませんでした。でも、心配はいりません。灯火類等を点検した検査官の方が、途中まで付いてきてくれました。
補助員の方の指示に従って検査コースに入ります。検査は下記5項目です。
各検査コースの横には検査記録機があります。各検査が終了するたびに、忘れずに「自動車検査票1」を差し込んで検査結果を記録しましょう。
排ガス検査
検査コースに入るとまずは排ガスの検査です。プローブという棒状の検査道具をマフラーに差し込むだけです。
危険防止のためか、立ち位置が決まっています。立ち位置で待つと検査が開始されます。
何の問題もなく合格です。
電光掲示板に、「プローブを入れる」→「検査中」→COとHCに「〇」がついて「プローブをはずす」と表示されますのでその指示に従うのみです。
検査官の方が検査記録をしてくれました。
下回り、振動検査
排ガス検査が終了したら、下回り検査です。大きな穴を車両がまたいで停止です。
同時に振動の検査もします。電光掲示板の指示に従ってハンドルから手を離す等して待つだけです。
サイドスリップ検査
下回り検査が終了すると、検査官の方が「ここからはスピーカーから流れる指示に従ってください」といって離れていきました。スピーカーから「ゆっくり前進してください」と指示があり、先にあるマルチテスターに車両を乗せます。
この時に、サイドスリップ検査をしているようです。指示に従い停止位置まで行くだけです。
スピードメーター検査
電光掲示板の指示に従って、ブレーキを外してアクセルを踏んで、メーターが40キロになったところでパッシングです。
光軸検査(ヘッドライト検査)
ロービームでの検査です。これも指示に従って点灯するのみです。
何もすることはありませんが、結構な難所のようです。万が一不合格となったら、すぐにテスター屋さんで調整です。検査場近くには、たくさんのテスター屋さんがあります。
前・後輪、駐車ブレーキ検査
次は、ブレーキの検査です。勝手にローラーが回りだしますので、これも電光掲示板の指示に従ってブレーキを踏むだけです。
だた、電光掲示板には「ブレーキをゆっくり踏む」を出ますが、コツは、思いっ切り踏むことです。地球の反対側まで穴が開くくらい思いっ切り踏みましょう。絶対に壊れません。
この検査で複合検査機での検査は終了ですので、検査記録をします。
よく、検査記録をし忘れる方がいるそうです。記録紙(自動車検査票1)は折り曲げたりせず、また記録機には向きを間違えることのないよう差し込まないといけません。
受検の詳細等につきましては、下記リンク先を参照してください。
総合判定へ
すべての検査に合格したことから、書類一式を補助員の方から受け取って、総合判定所に書類提出です。
検査コースの隅っこに総合判定所があります。職員2名が配置されていました。書類提出箱に書類一式を入れて待つこと5分程度、名前呼ばれましたので書類を受け取りました。「3番窓口に書類を提出してください」と言われました。
もう、ほぼ終了です。指示に従い、3番窓口に書類提出です。
最終受付
検査コースから、事務棟に戻って、検査受付をした4番窓口の隣の3番窓口に書類一式を提出して待つこと3分程度で、名前が呼ばれました。
新しい車検証、標章が交付されてすべての車検は終了です。
まとめ
ここでは、車検を自分で通す方法の一連の流れと、それに沿って簡単な説明をしました。
詳細は各項目にある「詳細はこちら」リンクで説明しています。
素人の私が自分で車検を通してみて、終わってみると意外とに簡単にできるものだなと感じました。費用も最低限で済みました。
しかし、車検は車の安全を保障するものではないので整備等の責任はすべて自分にあるとのことです。
「ひとまず自分でやってみる」Try anything の精神で車検に挑戦することは、とても楽しいことです。達成感もあります。合格して新しい車検証と車検標章が交付され、それを自分で張り付けるときの喜びはひとしおです。
私のクルマは、外観や車検に関係するエンジン部分については超ノーマル仕様です。荷台にはいろいろと改装がしてありますが、ほぼ、車検には関係がありません。
車両の紹介は、下記カテゴリーページでも紹介しています。宜しければ覗いてみてください。
ほぼノーマルのクルマなら、素人の私のような者でもユーザー車検は意外と簡単にできると実感しました。このページがユーザー車検にチャレンジする方の参考となれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
素人のおっさんがユーザー車検に挑戦した記録です。もっと簡単に済む項目、ちょっと違うぞーーってことがありましたら、教えていただければ幸いです。コメントよろしくお願いいたします。
コメント